UFCの試合を見ていると、試合終了後に、
「ユナニマス・デシジョン」
「スプリット・デシジョン」
「マジョリティ・デシジョン」
と発表されることがあります。
どれも日本語では「判定勝ち」ですが、
「ユナニマスとスプリットは何が違う?」
「マジョリティ判定とは?」
「スプリット判定は引き分けに近い?」
「3人のジャッジが違う点数を付けてもユナニマスになる?」
など、仕組みは意外と分かりにくいものです。
まず結論から言うと、試合が予定ラウンドまで終了し、勝者が決まる通常の判定は主に3種類です。
Unanimous Decision(ユナニマス・デシジョン/全会一致判定)
Split Decision(スプリット・デシジョン/分かれ判定)
Majority Decision(マジョリティ・デシジョン/多数判定)
さらにUnified Rulesでは、偶発的な反則などによって試合が途中で終了し、スコアカードで勝者を決める**Technical Decision(テクニカル・デシジョン)**もDecisionの一種として定められています。
この記事では、UFCのユナニマス、スプリット、マジョリティ判定の違い、引き分けの種類、テクニカル判定まで初心者向けにわかりやすく解説します。
- UFCの通常判定は3種類
- UFCでは誰が判定を決める?
- ユナニマス・デシジョンとは?
- ユナニマス判定=圧勝という意味ではない
- スプリット・デシジョンとは?
- スプリット判定=引き分けではない
- スプリット判定=必ず大接戦とも限らない
- マジョリティ・デシジョンとは?
- マジョリティとスプリットの違い
- マジョリティ判定は「ユナニマスとスプリットの中間」?
- 3人のジャッジの点数が違ってもユナニマスになる?
- そもそもなぜジャッジによって判定が違う?
- 判定になったら必ずどちらかが勝つ?
- ユナニマス・ドローとは?
- マジョリティ・ドローとは?
- スプリット・ドローとは?
- スプリット・デシジョンとスプリット・ドローの違い
- テクニカル・デシジョンとは?
- 「UFCの判定は何種類?」への正確な答え
- 判定勝ちとKO・TKO・サブミッションの違い
- 判定についてよくある疑問
- まとめ|通常のUFC判定はユナニマス・スプリット・マジョリティの3種類
- 関連記事
- 主な参考資料
UFCの通常判定は3種類
まずは3つの違いを簡単に整理します。
| 判定 | ジャッジ3人の結果 | 意味 |
|---|---|---|
| Unanimous Decision | A・A・A | 3人全員が同じ選手を勝者にする |
| Split Decision | A・A・B | 2人がA、1人がBを勝者にする |
| Majority Decision | A・A・Draw | 2人がA、1人が引き分けにする |
つまり最も簡単に覚えるなら、
3人とも同じ選手 → ユナニマス
2対1で勝者が分かれる → スプリット
2人が同じ選手、1人が引き分け → マジョリティ
です。
ここで重要なのは、これらは3人のジャッジの最終的なスコアカードを比較した呼び方だということです。
UFCでは誰が判定を決める?
UFCの試合では、通常3人のジャッジがそれぞれ独立して各ラウンドを採点します。
MMAでは基本的に10ポイント・マスト・システムが使用されます。
一般的なラウンドなら、
10-9
明確な差があるラウンドでは、
10-8
非常に一方的なラウンドでは、
10-7
となることがあります。
また、極めてまれですが互角なら10-10になることもあります。
各ジャッジがラウンドごとの点数を合計し、試合全体でどちらの選手を勝者としたのかを決めます。
その3枚のスコアカードを組み合わせた結果が、
ユナニマス
スプリット
マジョリティ
などの最終判定になります。
採点基準そのものについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
UFCの採点方法とは?10ポイントマスト・10-8・判定基準をわかりやすく解説
ユナニマス・デシジョンとは?
**Unanimous Decision(ユナニマス・デシジョン)**とは、3人のジャッジ全員が同じ選手を勝者とした判定です。
例えば選手Aと選手Bが戦い、
ジャッジ1 → A
ジャッジ2 → A
ジャッジ3 → A
なら、
選手Aのユナニマス判定勝ち
になります。
日本語では「全会一致の判定勝ち」と表現されることもあります。
ユナニマス判定=圧勝という意味ではない
ここは重要です。
ユナニマス判定になったからといって、必ずしも一方的な試合だったとは限りません。
例えば3人のジャッジ全員が、
「非常に接戦だったが、わずかにAが勝っていた」
と判断した場合でもユナニマス判定になります。
つまりユナニマスとは、
3人のジャッジが同じ勝者を選んだ
という意味であって、
圧倒的な差で勝った
という意味ではありません。
逆に、各ジャッジの合計点が少しずつ違っていても、3人とも同じ選手を勝者にしていればユナニマス判定です。
スプリット・デシジョンとは?
**Split Decision(スプリット・デシジョン)**とは、3人のジャッジの意見が、
2対1
に分かれた判定です。
例えば、
ジャッジ1 → A
ジャッジ2 → A
ジャッジ3 → B
なら、
選手Aのスプリット判定勝ち
になります。
つまり1人のジャッジは、負けた選手Bの方が勝っていたと判断しています。
スプリット判定=引き分けではない
名前に「Split(分かれた)」と入っているため、
「ほぼ引き分け?」
と思うかもしれません。
しかし、スプリット・デシジョンには明確な勝者がいます。
3人のうち2人が同じ選手を勝者としたため、その選手の勝利になります。
したがって、
スプリット判定=引き分け
ではありません。
スプリット判定=必ず大接戦とも限らない
これも誤解されやすいポイントです。
結果が2対1に分かれているため、スプリット判定を見ると、
「ものすごい接戦だった」
と思いやすいでしょう。
実際に接戦でスプリットになることはあります。
しかし、スプリットになったこと自体は試合内容の接戦度を保証するものではありません。
あくまで、
2人のジャッジが一方を勝者
1人のジャッジがもう一方を勝者
と評価した結果です。
ジャッジの採点が議論になることもありますし、視聴者から見ると比較的明確に見えた試合でも1人だけ逆の選手を勝者とするケースはあり得ます。
そのため、
Split Decisionという結果だけで試合の内容を判断するのは避けた方がよいでしょう。
マジョリティ・デシジョンとは?
**Majority Decision(マジョリティ・デシジョン)**とは、
3人のジャッジのうち、
2人が同じ選手を勝者
1人が引き分け
とした場合です。
例えば、
ジャッジ1 → A
ジャッジ2 → A
ジャッジ3 → Draw
なら、
選手Aのマジョリティ判定勝ち
になります。
日本語では「多数判定」などと表現されます。
マジョリティとスプリットの違い
ここが最も混乱しやすいところです。
スプリット・デシジョン
A・A・B
2人がAを勝者、1人がBを勝者とします。
マジョリティ・デシジョン
A・A・Draw
2人がAを勝者、1人はどちらも勝者にせず引き分けとします。
つまり違いは3人目のジャッジの判断です。
相手を勝者にした → Split
引き分けにした → Majority
と覚えると簡単です。
マジョリティ判定は「ユナニマスとスプリットの中間」?
必ずしもそう考える必要はありません。
言葉だけを見ると、
ユナニマス
↓
マジョリティ
↓
スプリット
という順番で「勝ち方の強さ」が変わるように感じるかもしれません。
しかし、これらは勝利の価値や試合内容の優劣を表すランクではありません。
単純に3人のジャッジの最終判断がどう組み合わさったかを示しています。
例えばユナニマス判定でも非常に僅差の場合があります。
一方、スプリット判定でも多くの視聴者が一方の選手の勝利だったと感じる場合があります。
したがって判定名だけから、
「ユナニマスだから圧勝」
「スプリットだからほぼ引き分け」
と判断するのは正確ではありません。
3人のジャッジの点数が違ってもユナニマスになる?
なります。
ユナニマス判定で重要なのは、3人のジャッジが同じ最終スコアを付けることではありません。
重要なのは、
3人全員が同じ選手を勝者にしていること
です。
例えば3人のジャッジがそれぞれ異なる合計点を付けていても、全員が選手Aの勝利としていればユナニマス判定になります。
つまり、
Unanimous=点数が完全一致
ではなく、
Unanimous=勝者が完全一致
です。
そもそもなぜジャッジによって判定が違う?
UFCのジャッジは同じ試合を見ていますが、それぞれ独立して採点しています。
MMAでは、
有効な打撃・グラップリング
を最優先に評価し、それでも差がない場合に、
有効な積極性
さらに必要なら、
ファイティングエリア・コントロール
を評価します。
ただし、実際のラウンドでは、
どちらの打撃の効果が大きかったか
サブミッションの危険度をどう評価するか
グラップリングでどちらがより有効な攻撃をしたか
など、判断が難しい場面があります。
そのため同じラウンドを見ても、ジャッジによって勝者が分かれることがあります。
これが最終的にスプリット判定やマジョリティ判定につながる場合があります。
判定になったら必ずどちらかが勝つ?
いいえ。
3人のジャッジのスコアを合計した結果、どちらにも勝者がつかず**Draw(引き分け)**になることもあります。
Unified Rulesでは通常の引き分けにも複数の種類があります。
ユナニマス・ドローとは?
**Unanimous Draw(ユナニマス・ドロー)**は、3人のジャッジ全員が試合を引き分けとした場合です。
つまり、
ジャッジ1 → Draw
ジャッジ2 → Draw
ジャッジ3 → Draw
です。
全員が同じ結論なので「Unanimous」となります。
マジョリティ・ドローとは?
**Majority Draw(マジョリティ・ドロー)**は、2人のジャッジが引き分けとした場合です。
例えば、
ジャッジ1 → Draw
ジャッジ2 → Draw
ジャッジ3 → A
なら、2人が引き分けと判断しているため、試合全体の結果はマジョリティ・ドローになります。
選手Aを勝者にしたジャッジが1人いても、Aの勝利にはなりません。
スプリット・ドローとは?
**Split Draw(スプリット・ドロー)**では、3人のジャッジの判断がそれぞれ異なります。
代表的には、
ジャッジ1 → A
ジャッジ2 → B
ジャッジ3 → Draw
という形です。
一人はA、一人はB、一人は引き分け。
結果としてどちらにも多数の支持がないため、試合は引き分けになります。
スプリット・デシジョンとスプリット・ドローの違い
名前が似ていますが、結果は違います。
Split Decision
A・A・B
→ Aの勝利
Split Draw
A・B・Draw
→ 引き分け
つまり、
2人が同じ勝者を選ぶ → Split Decision
3人の判断がそれぞれ分かれて勝者が決まらない → Split Draw
です。
テクニカル・デシジョンとは?
Unified Rulesでは、通常の3種類とは別に**Technical Decision(テクニカル・デシジョン)**も定められています。
これは通常の判定とは少し違います。
例えば試合中に偶発的な反則によって選手が負傷し、その後試合を続けられなくなった場合です。
試合がルール上スコアカードで結果を決められる段階まで進んでいれば、それまでの採点によって勝者を決めることがあります。
その場合がテクニカル判定です。
つまり、
通常の判定:
予定された試合時間を戦い終えた → スコアカードで勝者を決める
テクニカル判定:
特別な事情で試合が予定より早く終了 → 条件を満たしていればスコアカードで勝者を決める
という違いがあります。
適用される具体的な条件は、開催地のアスレチックコミッションやその試合に適用されるルールによって確認する必要があります。
「UFCの判定は何種類?」への正確な答え
この質問には、どこまで含めるかによって答えが変わります。
通常の判定勝ちだけなら3種類
Unanimous Decision
Split Decision
Majority Decision
です。
Unified Rulesの「Decisions」という分類なら4種類
上記3つに、
Technical Decision
を加えます。
引き分けは別のカテゴリー
さらにDrawとして、
Unanimous Draw
Majority Draw
Split Draw
Technical Draw
があります。
したがって、初心者がUFCを見るうえでは、まず
ユナニマス・スプリット・マジョリティの3種類
を覚えれば十分です。
その後、引き分けやテクニカル判定を知ると、特殊な試合結果まで理解できるようになります。
判定勝ちとKO・TKO・サブミッションの違い
判定は、基本的に予定されたラウンドを戦い終えてもKO、TKO、サブミッションなどのフィニッシュが起こらなかった場合に、ジャッジのスコアカードによって結果を決める方法です。
一方、
KO・TKO
サブミッション
では試合が予定時間より前に終了することがあります。
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そのため、UFCの試合結果を見るときは、
KO/TKO
SUB
DEC
などの表記を見ることで、どのように試合が決着したのかを確認できます。
判定についてよくある疑問
UFCの通常判定は何種類?
勝者が決まる通常の判定は主に、
ユナニマス
スプリット
マジョリティ
の3種類です。
ユナニマス判定とは?
3人のジャッジ全員が同じ選手を勝者とした場合です。
スプリット判定とは?
2人のジャッジが一方の選手を勝者、残り1人が相手選手を勝者とした場合です。
マジョリティ判定とは?
2人のジャッジが同じ選手を勝者とし、残り1人が引き分けとした場合です。
ユナニマス判定なら圧勝?
必ずしもそうではありません。
3人全員が同じ選手をわずかに上回ったと評価した接戦でも、ユナニマス判定になります。
スプリット判定なら接戦?
接戦である場合は多いですが、Splitという結果だけで試合内容の接戦度を決めることはできません。
2人と1人で勝者の判断が分かれたことを意味しています。
スプリット判定は引き分け?
違います。
2人のジャッジが同じ選手を勝者にしているため、その選手の勝利です。
3人の点数が違ってもユナニマスになる?
なります。
3人の合計スコアが完全に同じである必要はなく、全員が同じ選手を勝者にしていればユナニマス判定です。
1人が引き分けならスプリット判定?
違います。
2人が同じ選手を勝者とし、1人が引き分けならマジョリティ・デシジョンです。
UFCに引き分けはある?
あります。
ユナニマス・ドロー、マジョリティ・ドロー、スプリット・ドローなどがあります。
テクニカル判定とは?
試合が反則による負傷などの特殊な事情で予定より早く終了し、適用ルール上の条件を満たした場合に、それまでのスコアカードによって勝者を決める判定です。
まとめ|通常のUFC判定はユナニマス・スプリット・マジョリティの3種類
UFCで勝者が決まる通常の判定は、主に3種類です。
Unanimous Decision
→ 3人全員が同じ選手を勝者
Split Decision
→ 2人が一方、1人が相手を勝者
Majority Decision
→ 2人が同じ選手を勝者、1人が引き分け
最も簡単に覚えるなら、
A・A・A → Unanimous
A・A・B → Split
A・A・Draw → Majority
です。
さらに、勝者が決まらなければ、
Unanimous Draw
Majority Draw
Split Draw
などになることがあります。
またUnified Rules上は、特殊なケースとしてTechnical Decisionも存在します。
そして重要なのは、
ユナニマス=圧勝
スプリット=ほぼ引き分け
という意味ではないことです。
判定名はあくまで、3人のジャッジが最終的にどのような結論を出したかを示しています。
試合を見るときに公式スコアカードも確認し、
「どのラウンドでジャッジの意見が分かれたのか?」
まで見てみると、UFCの判定をより深く楽しめるようになるでしょう。
UFC・MMA初心者向けのルールや基礎知識をまとめて確認したい方はこちら。
→ UFC・MMA初心者向け基礎知識まとめ|ルール・採点・判定・KO・サブミッションを解説
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Association of Boxing Commissions|MMA Scoring Criteria Clarification



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